「完璧なラブレターだわ!」

実架子が言う。

「うん。」

横から手紙を覗き込んでいた優一朗と愛も頷く。

「そうなの?」

涼は言う。

「これがラブレター以外何に見えるのよ!よかったわね〜!夏になる前に春が来て!」

実架子が喜ぶ。

「で、この…小田切君?小田切…巧君って誰?どんな人?」

優一朗が涼にたずねる。

「知らない…」

涼は首を傾げる。

「じゃあ…知ってる人!」

優一朗は実架子と愛の反応を見る。

「知らないなぁ…」

愛が言う。

「はい!終了〜!春、終わりました。」

実架子が言う。

「おいおい!まだ早いだろ。そのうち向こうから来るんじゃないか?」

優一朗は言う。

「そうかな?直接手紙渡せない奴が会いに来る?」

実架子は反論する。