「巧く〜ん、お待たせ!」

俊也が部室にいた巧に駆け寄る。

「くん!?…大丈夫か?頭…」

巧が気味悪がる。

「そんな事言っていいのかなぁ?愛しの“りょうちゃん”の情報、欲しくないのかなぁ?」

俊也は机に腰掛け、巧を見下ろす。

「もう一週間もたったから忘れてたよ!おまえのことだから忘れたんだと思ってた。」

巧は期待してませんでしたとばかりの反応。

「そんな訳ないだろ?この一週間、おまえのために駆けずり回って…」

俊也は出てもいない涙を拭う演技をすると、巧の為に集めた情報を報告する。

「まぁ、実際のところ?俺が集めた情報と言うよりは、情報屋が集めてくれたってのが正しい表現で…」

俊也は一枚の紙を取り出す。