「あれからもう一週間だよ?どうして会えないの〜?」

実架子は中庭のベンチに横たわりうなだれる。

「しょうがないよ、たまたまその日電車に乗った人かもしれないし?いつもは違う時間の電車に乗ってる人かもしれないし?」

涼が言う。

「その時よく見えただけで、実際はいまいちでさ?すれ違ってても気付いてないとか。」

優一朗が言う。

「駅で会った以外手がかりがないのは厳しいね。」

愛が言う。

「諦めろってこと?」

実架子が言う。

「そうは言わないけど、難しいんじゃない?って…同じ学校内とかならまだしも、範囲が広すぎるというかさ?」

涼は応援したい気持ち半分、諦め半分。

「…わかった。今日の合コンで新しい恋、みつける!」

実架子はそう宣言する。

「はやっ…」

3人は諦めた実架子が早速合コンにくり出そうとしている様子に心の中で突っ込みをいれた。