「おい!巧!なんかさ、もっと手がかり無いわけ?その子の雰囲気だとか、髪型?あとは…一緒にいた子がどんなだとか。」

俊也は出て行こうとする巧を引き留めるように、質問する。

すると巧が立ち止まり考え込む。

「りょう…、その子の友達がその子を“りょう”って呼んでた気がする。」

巧が言う。

「りょうちゃんか…」

俊也はメモる。

「あと…身長は低くなくて高くもない?肩までの髪に…派手じゃない感じ。」

巧は思いつく限りを俊也に伝える。

最後に俊也が一言。

「任せろ!!」

そう言うと部室を飛び出しどこかへ消えていった。