急いで着替えて外に行くと
もう稜哉は待っていた。

「稜哉って呼んでいい?」

「もちろんです。

 それと、外では執事じゃないですからね」

「うん♪」

稜哉は私に片手をだすと

あ・・っていって
手を引っ込めた。

「ごめん。

 嫌に決まってるよね?」

さっきからずっと
思ったりするんだけど

昨日と態度がちがう。

「私は表の稜哉より

 裏の稜哉の方がいい」

稜哉はきづかれたって
顔をしたから

つい笑ってしまった。

「きづくの早すぎ。

 俺は外のときはお嬢様のこと愛子って呼んでいいの?」

「どうぞ。

 逆にお嬢様じゃないから。私なんかじゃ」

そんなことを言うと
稜哉がおでこにパチンとデコピンした

「お嬢様がそんなこと言わない。」