「じゃーな気をつけて帰れよ〜」

マンションまで送ってもらうのは気が引けるのでいつも駅でお別れ

「ありがとう楽しかったまた遊んでね」

そういって別れた後も彼は人懐っこい笑顔で手を振ってくれる

「あとちょっとだけ」

小声で呟きチラリと振り向けば彼が温かい眼差しを向けてくれる

なぜかこの瞳に見つめられると安心できるいつも見守っていてくれる人

家路を急ぐ私の心に灯った暖かいか細い小さな光

その小さな小さな光を消さないように私は家路を急ぐ足を緩やかな速度に変えて歩き出した