『はい、もしもし』





おっとりとした口調で、低すぎず高すぎずの声が聞こえた。






「あ、校長先生ですか?」






ふと前を見ると、正輝と亜子ちゃんはお気軽にコーヒーを淹れていた。





3つあるので、俺の分も淹れてくれているらしい。






『あ、篠川先生ですか。こんにちわ』






「あ、こんにちわ・・・です」






『どうかなされました?』







年下なのに、敬語を使ってくれていると言うのは、校長先生のクセだ。






クセと言うかは別だが、とても心優しい先生である。






さすが校長、ってな感じ。