「ほら!!ハル、出て行こうって」
「待て待てぃ!!別に出て行かなくてもっ・・・!!」
「うん、おっけーおっけー。実凪ねぇちゃんはじっとしてろって。俺たち遊びに行ってくるから」
ハルと呼ばれた男の子は、冷静にベットから立ち上がり、松葉杖で女の子と出て行ってしまった。
「・・・・・誰だ?あのガキ」
「おおう。えっとですねー、合室の七菜ちゃんと春臣くんです・・・」
「急に静かになんなよ」
「いえっ!?別に緊張とかしてるから静かなわけじゃないですよ!!」
「・・・・・」
初めて見た。
こんなにも嘘が下手なヤツがいるとは。
口が滑りすぎだ。
真っ赤になった蒼井は、あわてた様子で自分のベットへと戻った。