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「は~やと!

今日、告白されたんだって?」

騒がしい教室の中で三浦 隼人は冷やかされていた。


「はぁ?

あんなの告白の内に入るのか?」


「あら!酷い!!

隼人は冷たいのォ。」


「テメェ、何キャラだよ。

だいたい、泉田(せんだ) ゆやだろ?

アイツは惚れやすい奴だ。
こうでもしてやんなきゃな。」

「ヒドいですわ!」

「だから何キャラだ?」


隣で三浦 隼人と佐田 由希が話していた。

「全く!隼人クンは極度のSだわね!!

明希も何か言ってよ!」

はぁ~。

またコレか…?
由希もうるさいもんだな。


「とりあえず、うるさいです。

黙って下さい、佐田 由希さん。」


「これはこれは、流石
生徒会長の今 明希(こん あき)だな…。」

「三浦 隼人さんもうるさいです。」


「だって王子だもんね!

頭脳明晰でスポーツ万能!
おまけに優しい!
美男子で優等生!

流石!!私の王子♪」


…もうイイ…。
ほっとこう……。



「…それにしても。」



「えっ!スルーするの!?
明希チャンらしくない…。」


       ・・・
「…隼人さんもらしくないですね。

優しくて1年生にモテてるのに…。」


「ふッ。僻み(ひがみ)か?

王子らしくないな…。
しかも朝のプライベートを
覗き見するなんて悪趣味だな。」


また勝手な被害妄想してる由希。

そして疑いやすい言葉を発する隼人。


うるさい…。


          ・
「…とりあえず、私は今優等生なので…。」


「はいはい。」

「また、先公の所に行くの?」

「違います。
気分が優れないので保健室に…。」

真面目に頭痛いしな。
今日はサボるか…。

最近つまらないしな。


また先生に何か言われんなぁ…。



「気をつけろよ。
先公には言っとくからよ。」


俺は、その言葉を受け流しながら教室を出ることにした。