何も答えないアタシに、優が優しく頬を撫でる。


そしてゆっくりと顔が近づいてきた…。




ドン




「あっ…。」


突然の事に驚いたアタシは優を突き飛ばしてしまった。


「ご、ごめん!」


「いや…。俺こそ…。」


我に返ったのか、優も赤面している。


えーっと…。
アタシはどうしたらいいんだろ?


「か、帰る!」


結局アタシはまた逃げる事にした。


「送ってくよ?薄暗くなってきたし。」


優はズボンについた枯れ草をパンパンと払った。