看護士と医者が来て、容態は安定しているとあたし達に告げ、また何か有ったら呼んでほしいと言い残して、病室を出ていった。
残されたあたしと明奈、ベッドに横たわる皋は、少しだけ息を吐きだし、安心したように微笑む。
「良かったね、皋。もう美味しいものはあんまり食べれないけど……」
「……へへ……残念だなぁ…あのゼリー食べたかった」
「…それだけ食い意地張れれば大丈夫ね」
あたしの言葉に苦笑して返す皋に、一先ず安心した。
「なんだ、優里ってば病院に通ってたの?」
明奈がぬっけにされていたことに対して口を尖らせる。
「まぁ、学校終わってから…」
「ふーん………」
あたしが口籠もれば、明奈は目を細めて笑う。
「どうやらあたしの読みは当たってるみたいだなぁ……♪」
「もうやだこの子!!」
話の見えない皋だけが、不思議そうにあたしを見ていた。