アタシは、ホステスやってた。
今も続けてる。

その頃、アタシは夢中だったフィリピン人の彼と結婚したばかりで、誰も目に入らなかった。
そんなとき、その店の常連だったゆうちゃんは、友達と現れた。
第一印象?
ない。
ただ…楽しそうに笑う、何も悩みもなさそうな人。
八重歯が可愛かった。
セックスアピール?
ない。

長く付き合ってる彼女がいるらしいけど、結婚してないみたいだよ。
お店の女の子が言ってた。
ふぅーん。

そんだけ。

その出逢いは今から
四年ほど前。

旦那に夢中だったし、
別に他の男、興味ないし。
ゆうちゃんからの、アタシの第一印象。

お店で挨拶に来たアタシを見たゆうちゃんは、
アタシの容姿に目を奪われたそう。
でも、こんな俺に有り得ない…と、見ないようにしてたって言ってた。

何が始まる訳じゃなく、だけど、普通にゆうちゃんは飲みに来てた。
アタシもたまにテーブルに着くことあったけど、別にそれはお客さんだから普通だし。

そんな2人なのに出会ってしばらく後から、昼間電話で話したりするようになった。
ひょんな事…覚えてない。何でなのか忘れた。
だけど、何だかゆうちゃんとの会話は楽しくて。
たまに口うるさい説教聞かされたけど、それはそれで楽しかった。


でも…それは長くは続かなくて、アタシはゆうちゃんの前から消えた。