「雅也。どうした?」



絋は右手を挙げながら声をかける。



「今さあ、うちのクラスの教室で数人の男子が菜々ちゃんと話してるんだよ。良かったらお前も来ないかなあと思ってさ。」 



「えっ、そうなのか?」



絋は、身を乗り出すように、その話を聞く。



菜々ちゃん…かあ…。



絋…行きたそうな顔してる…。