「昨日、あの後ずっと莎矢のこと考えていた。ずっとずっと。それで、自分の本当の気持ちにやっと気付いたんだ。俺が一番大切にしたい人…それは莎矢だってこと。」



私はまた涙がじわりじわりと溢れてきた。



「バカだよな、俺…。いつもこんなに近くにいたのに、今頃気付くなんてさ…。遅すぎるよな…。ごめん…。」




私は、涙で絋のTシャツを濡らしていた。



止めたくても止まらない、昨日あんなに泣いたのに、まだ涙が次から次へと零れていくよ……。