「…あなたに関係あります?」

「ある。言っただろ?
 お前の全てを俺にくれ」



なんっかズレてんだよね…。

…でも、嫌いじゃない、かな。

あの家にいたくないし。



「…全然、満足してない。
 あたしのこと、満たしてよ」

「…喜んで」



差し出された綺麗な手を掴む。

でも何すんだろ?



「何か持っていきたい物はあるか?」

「ん〜」



あたしの部屋を思い出す。

服も靴も別に執着ないし。