「じゃあ、みんな似たようなもんだな。またさうす・りばてぃーのメンツで何かしたいな」

「そうだね。どっか行こうか」

 穂波はそう言って、グラスの水を飲み、それからまた聞いてくる。

「何かあてはあるの?」

「ない」

 俺はきっぱりと言った。そして、少しだけ考える。

「夏といえば海。しかし、あえてどっか違うとこに行ってみたい気もする」

 そのあと、行きたいところについて三人で話し合ったが、結局その日は名案は浮かばず、プランは翌日以降に持ち越されることになった。

 それにしても、と俺は思う。

 中学卒業のとき、もう穂波とは会わないようにしようと思ったはずなのに、気づけばこんな風になっている。

 これは、運命と呼べばいいのだろうか。あるいは、俺自身が無意識のうちにそれを望んでいるのだろうか。
 
 相変わらず、優柔不断な俺だった。

【第三話終 第四話に続く】