そんなことがあった翌日。

「昨日はひどい目にあった」

 台所に立ちつつ、俺は言った。

 昨日のことを思い出すと、吐き気がする。

 とても食えないが、かといって残すわけにもいかないので、死ぬ思いで食べきった。

 ちなみに、最後まで食べきったのは、知と見由を除いては、俺だけだった。

 達也は残すし、穂波は「気分が悪くなった」とか言って逃げるし、星空はこっそり持ち出して、ノラ猫にあげていた。

 来夢さんがどう処理したのかは不明だ。

「祐介が、あの二人を組ませたりなんかするからでしょう」
 星空は俺に言った。

 彼女と俺は、今日は料理当番なので、とりあえず俺の部屋に来ている。

 これからメニューの打ち合わせだ。

「俺のせいか?」

 俺が言うと、星空はわかりきったことのようにうなずいた。

 無実の罪をきせられた罪人の気分だ。