やがて、ホイッスルが鳴り、試合が始まった。

 星空と達也は、楽しんでいるようだ。ときどき会話も交わしている。

 穂波はやはりまったくわからないようで、俺に、オフサイドって何、とか、何人まで交代できるの、とか、そんなことを聞いてきていた。

 試合は0対0のまま、ハーフタイムになった。

「俺、ちょっとジュース買ってくる」

「あ、私も」

 俺と穂波は、揃って席を立った。