「そろそろ、戻る?」 悠平の言葉に、リオが「うん」と頷く。 海の香りがとても心地よかった。 「…ん」 悠平がズイッとリオに手を差し出した。 最初は頭にハテナマークを浮かべたリオも、ようやく理解して笑顔で手を握った。 「悠平の手って冷たいよね」 「心が暖かいから大丈夫」 お互い顔を見合わせて笑った―…