「…リオ?」 リオが手を強く握ってきた事に気づいた悠平は、不思議そうにリオの顔を見つめた。 「うあっ!…ご…ごめんっ」 リオは恥ずかしそうにパッと手を離して、浜辺でくつろいでいる妃のもとへ走っていった。 「はぁ…また離しちゃったし」 悠平は深いため息をつくと、手を空に高く上げた。 指の隙間から太陽の光がもれる。 「蝶々みたいだな…」 悠平はリオの後姿を見ると、クスッと笑った。