「…どうかした?」
悠平がもと居た席を見ると、千紗がこっちを睨んでいる。
「いや、明日一緒に撮影だから頑張ろうなー、と言おうと思って」
悠平は千紗の視線など気にもせず、ニッコリ笑う。
「…そんなの明日言えば良いのに」
リオは思わず、吹き出してケラケラ笑う。
「んで、撮影の後2人でまた海行かない?」
「海…?」
悠平は笑顔で頷く。
「悠平くんっ、すぐ戻ってくるって言ったよねぇ?」
千紗が怒りを押し殺した笑顔で悠平に話し掛けた。
「じゃあ、明日ね」
悠平はリオの耳元で囁くと、千紗に連れて行かれた。
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