約束の時間は午後6時。 急に冷えてくるこの季節は日が沈むのも早くて、あたりはもう薄暗くなっていた。 「悠平、お待たせっ!」 リオの笑顔の先には微笑みながら手を振っている悠平の姿があった。 「撮影長引いたの?」 「うん、ちょっとね…。ていうか今日何処行くの?」 悠平は彼女と手を繋ぎながら 「ナイショ」 と悪戯な表情で微笑んだ。