こっちの用はもう済んだが、どうやら少女はそうではないらしい。


「一緒にお茶しましょうよ!きっと、空様も喜びます〜」


返答も待たずに少女はまたしても、氷悠の手を引き勝手に事を勧める。


どうもペースが狂う、と氷悠はしぶしぶ従う。


「あ、まだ名前聞いてません!私は美羅です」

「……氷悠」

「氷悠様ですね!嬉しいです〜氷悠様みたいな、クールイケメンに出会えるなんて!運命ですねっ」






飛ばした雀の七火が戻って来ない事の方が、氷悠には気掛かりだった。