明るかった照明が消えると、

観客が大きな歓声をあげる。



そでから舞台を覗いていると、

MCがラフメイカーを紹介して出囃子が鳴り、

颯爽と出てくる二人。



今売れている芸人に比べたら

歓声はあまり多くない。

ラフメイカーは大阪を中心に活動してきて

最近東京進出を果たしたばかりだから。

東京での知名度はまだ高くない。

私も、正直二人の漫才を見たことはない。




二人は小綺麗なスーツに身を包み、

その風貌はあまり芸人っぽくない。




え、あの人…、

全身真っ黒の目つきの悪い男、

ボケなんだ…、

相変わらず無表情で淡々とボケている。



間延びした喋り方でころころと表情の変わる

相方のほうがボケっぽいのに、




二人は着実に笑いをとる。

小さな笑いが大きなものへと変わっていく。




ネタ時間はたった4分間。

漫才が終わり、二人がお辞儀をすると

入場の時よりも大きな歓声が起きた。



…この人たち、おもしろい、