「まゆのことだから、
私の口から詳しいことは言えないけど、
まゆにはずっと好きだった人がいたんだ。
まゆはハッキリは言わないけど、
たぶんまだ好きなんだと思う。」
俺が黙っているのを見て、
茜は話し続けた。
「ゆうたとメールする前、
友達が何人か紹介してくれたとか、
言ってたこともあったけど、
ろくにメールも続かなかったみたい…
ゆうたはさ、
優しいからまゆに何も聞かなかったでしょ?
恋バナとかもしないだろうから、
まゆも気楽に話せたんだよ。
亮太く‥
好きだった人のこと考えずに済むしね。
そういう友達が欲しかったんじゃない?」
『ふーん…』
「まぁ、これからもよろしくね。
特に‥毎月3日は必ずメールしてあげて。
お願いね。」
『あぁ。』
答える俺に、
小さくわらった茜は、
意味深な言葉を残して、
帰っていった。