「だ〜か〜ら、
邪魔するも何も、俺のもんだもん。
って、わけで返してもらうよ。」
ヒョイッ
「きゃッ…!」
宙に浮いたと思ったら
一瞬の内に結城さんの腕の中にいた。
「いって!」
どうやら結城さんの片手は私の腰に、
もう片方は男の腕を掴み上げている。
「…二度と、手出さないって
約束するんだったら離してやるけど。」
「いっ!
いてぇって!離せよ!」
「離すかよ。」
結城さんは更に力を強める。
「すんません!
もう近づきませんから!」
これにはさすがの
男もお手上げ。
「次なんかあったら
容赦、しね〜よ?」
その結城さんの一言を聞いて男は走って逃げて行く。