結局、私達はちょっと花火からは遠いけど、人が比較的少ない木の陰に座った。



…沈黙。

いつもとは違う雰囲気に何て切り出したらいいか分からない。



その時、


「桃。」


隣から優しく名前を呼ばれる。

暗いからはっきりとはわからないけど、創平さんと目が合う。


「な、なに?」


いつになく、真剣な声。真剣な顔。


こっちまでドキドキしてしまう。