バタンッ…


「よし。出発。」


車の後ろでは女子がたくさん騒いでいる。



「結城さん…
大人気だね??」

「あ?」


「だって…後ろ後ろ。」



私が指差した先を見た結城さんは、ちょっとうんざりした顔をした。



「いやぁ〜…、

俺、あんなん苦手なんだわ。」



そう言って頭を掻いた結城さん。


ちょっと…意外。

ちやほやされるのなんて
慣れっこなんだと思ってた。