たどり着いた校門にいたのは

やっぱり結城さん。


でも女子に囲まれて、ちょっと不機嫌そう。

あんな顔、見たことない。



｢お、桃！｣


私に気が付いた結城さんは
笑顔で私に向かって手を振る。

他の女の子とは違う態度で接してくれた、

それだけでとても嬉しくなる。



でも同時に、
周りの女子から痛い視線……



｢ゆ、結城さん…。｣


｢うん。｣



でも結城さんの笑顔を見るだけで

そんなことどうでもよくなる。