真・凛「失礼します」
真っ先に先生の机に向かい、聞いた。
真「先生、優のことほんとは違いますよね?ほんとのこと教えてください!!」
担任「何故だ?何故違うと思う?」
私達は一瞬躊躇ったが答えた。
真「…優には両親がいません。」
凛「小学生の時に両親を交通事故でなくしてるんです。先生は知っていたはずです」
先生は少し驚いた顔していたが、
重い口を開いた。
担任「森本が、昨日学校に来てな、『少し事情があって引っ越すことになりました。クラスの皆には親の転勤と伝えて下さい』って。事情は何だ?と聞いたが『これだけはどうしても言えないんです。すいません』て言われてな。『皆にありがとうと伝えて下さい。それと…』…」
真「それと…何ですか?」
ほんとは聞いちゃいけない気がした。
でも聞かずにはいられなかった。
担任「この手紙を山下、お前に渡せと言っていた。」
細長い封筒に見慣れた文字で
『真心へ』
と書かれていた。
真「えっ…」
担任「お前なら俺が呼び出さなくても必ずここに来ると思ってた。だから言わなかった。その手紙を読むか読まないかは、山下次第だ。でも読んだ方が森本が何でいなくなったかがわかるかもしれない。」
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