「…実稀は、あたしの気持ちがどーとか言ったけどね? 俺の気持ちも考えてよ?」
「…なによ…壱の気持ちって ゲームばっかしてたくせに…」
負けじと言い返す。
でも、壱は。
「だってよ? 考えてもみろよ。 彼女を家に呼ぶのに、どーんだけっ、勇気がいったと思うの? 呼ぶだけで勇気いんのに、部屋で一緒って、めーーっちゃ! 恥ずくね?」
いったん、間をおいてまた話し出す。
「…だからずっとゲームしてて、気を紛らわしてたの! …ごめんな? 実稀」
「恥ずかしかったの…?」
と、壱の顔を見ようとしたけど、
「ダメッ!! 今こっち見んな」
怒られた。…でも、もう見ちゃったもん。
…壱の顔が、真っ赤だったのを。