「神野、そんな幼稚園児の頃からの可愛い夢を聞いてんじゃなくて」
「今思い付いた」
「おい」
冗談だかマジなのか解らないユリの表情に戸惑う。
『ジルのお嫁さん』
恐らくユリのその場凌ぎの冗談だろうが、俺にとっちゃかなりのびっくり発言だ。
今だに横で何か言い合っている三原とユリだがそんなの耳に入らない。
進路希望、理数系にしようかな
この就職難だからちゃんと職に付きたい、一人ぐらい養えるぐらいの職に
そんな事を真面目に一瞬考えてしまった。
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