心なしか興奮した様に見える瑞希は
[聞いて聞いて]と連呼するばかりで、
なかなか話が進まない……。
『だーかーらー、聞いてる。聞こえてる!!』
あぁー、デカい声だしたら また頭痛くなって来た…。
俺の向かい側に“ドスッ”と座り込む瑞希は、痛いのか重いのか分からないけど
腰をさすりながら「ふぅ〜」と息を吐いた。
「朝ねー、久しぶりにメール来とってん!!」
主語がないから[誰]から来たメールなのか全くもって話が理解できない俺。
内心…、これで毎日会話が成り立っている大和は凄い!なんて思う。
『誰からメール来たん?』
「聞きたいー!?」
自分から大騒ぎしてたクセに、この期に及んで勿体ぶる瑞希…
しかも…ニヤニヤと不適な笑みを浮かべて、
軽く上がった口元が、逆に怖い。
『別に聞きたくないけど?どーしてもって言うなら聞いてやるよ。』
ほんまは、めちゃくちゃ聞きたいけど…
勿体ぶる瑞希に、低レベルながら仕返しがしたくなった。
「つまんないなー!!もっと、興味ありそうな顔してよっ!!」
もう、何でもいいから…さっさと[本題]に入ってくれよ――。
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