「光…?」



さっきまで明るかった大和の声が、あからさまにワントーン下がったのを感じ…

次に出る言葉が[良い言葉]じゃない事を告げて来る。



『何?』


「ごめん…。今回だけは…お前の応援してやれんわ…。」


『んー…?』


「何で、あの子なん?失礼やけど…顔か?顔で選んだんか?」



空を好きだと言う俺の事を知っている、大和ならではの言葉だと思った。



昔から、どんな時も俺の味方をしてくれた大和…

その大和が、哀しそうな顔をして[はぁー…]とタメ息をつくから、

怒るとか、腹が立つとかより…逆に俺の事を考えてくれてるって気持ちが嬉しかった。




「お前が…辛くなるだけやろ?何でわざわざ自分から辛い道選ぶん?ほんまゴメンな…。こんな事、言うて…。」



大和まで蓮さんと同じ事を言う…。



やけど、言いたい事は良く分かる――。


花と一緒にいたら、いつまで経っても[空]を忘れられないって事。





『なあー…、』


「んー…?」






.