━翌晩━
何もない日ですら早い1日が、更に早く感じて…
会社を出て、花の待つ駅前に向かって足早に歩いている途中――。
いつもは、鬱陶しいくらいの人込みも…今は、
[もっと人が増えて、前に進まなかったらいいのに―…]
なんて思う始末…。
ここまで気分が下がる理由は…花の顔のせい。
鋭い大和やから、変に勘ぐるかもしれんし
[未練がましい]とか思われたくない俺の…
チンケなプライドのせい。
だったら、会わんかったらいいやん?って話なんやけど―…
知り合いとか友達程度の付き合いなら、わざわざ会いに行かんし、約束もしない。
やけど、そうも行かないのは大和が[親友]だから――。
ただ、それだけの事。
「光!!お疲れ様♪」
先に待っていた花が、俺を見つけると
走って駆け寄ってきた
『ごめん!!遅なった〜。』
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