「送ってもらっちゃって、わりーな!!」
『いえ、ここまで来てもらったんで、これくらい余裕ですよ!!』
「ははっ、それじゃ…また連絡するわ!!またな〜。」
そう言って、車を降りて、駅に向かって歩いて行く成田に
クラクションを鳴らして、その場から去った――。
――…
―――……
成田が来た事で、自分で言うのも可笑しいけど
良い意味で、少しだけ前向きになれた気がした。
きっと、俺が俯いてばっかいたら…空も俯いているんや。
だから、下ばっか向くのは止めにするよ?
ちゃんと…生きるから
約束だよ。空!!
必ず、また逢おう!!
次に、空の生まれて来る世界は
こんな事がないように…幸せで溢れた温かい世界でありますように。
気の強い、今のままの空がいいから…変わらないでな?
やけど、当たり前を当たり前と思わないで…幸せだ!って思える優しい人間で生まれて来てな?
そしたら、みんな空の事…愛してくれるから――。
それで、幸せになるんだよ!!生まれ変わった俺と!!
次は、絶対に離さねえし!!ちゃんと、好きだって伝えるから
それまで…待っててな?
そんな、気の長くなるような話をすれば
きっと君は[そんなに待てないよ]って言うやろ?
やけど、これは俺からのお願い。
もし、その時が来たら…
[遅いよ?]って、意地悪な顔して笑えよな?
――ピンポーン!!
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