一瞬で光りを取り戻したディスプレイに
映し出された待受画面――。



俺の携帯の待受画面と比べてみる。


両方の携帯を交互に見ても、同じ画面が表示されていて

男のクセに、柄にもないけど
どこまでも一緒な事が嬉しかった。



『………っ、』



まだ泣かないって決めたのに
次第に歪んで行く視界と
頬に伝わる、生温い涙を手の平で必死に擦る。




空の携帯を鞄の中に戻し、ボーっとしていると

昔の事が、色々と頭に浮かんで来て

『ゴメン―…』って、勝手に口が動いていた。




――あの時…空の誕生日の時、

モラルも常識も全てを捨て去って、空を連れ出せば良かった。

踏み出す勇気がなかった。とか
駄々をこねる子供になれなかった。とか

言い訳ばっかりしてないで、頑張れば良かった―…。









きっと、罰が当たったんや……。




“禁忌”を犯した俺達に

罰が当たったんや―…。



空を好きになった事の代償がコレなんや。



俺を殺せば良いのに

何で空なんや―…?




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