「……るっ!!」


『えっ?』



耳から離れた受話器から
微かに聞こえて来た声に
再び受話器を耳に宛てた。




『誰…!?』


「光!?」



こんな時間にゴメンね。と付け加えられた声に

俺の思考はショート寸前。




『えっ、な…んで…?』


「久しぶり。いきなりゴメンね。」



突然の電話に、暑さも忘れ

開いた口が塞がらない――。




『ちょっ、えっ?なんで?俺、寝ぼけてんの?』


「あはは〜。そこまで驚かんでもいいやん!!」



いやいや、驚きますよっ!!
普通に驚くから――。



背中に、嫌〜な汗が伝わる―…。



「光?今まで連絡しなくてゴメンね…」



そう言ったのは、

紛れもなく…空で――。

夢でも見てるのかと思った




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