『はぁー…。』
大和の家に泊まった日から、早2週間…。
早いもので…明日はおてんば娘[海]の結婚式――。
行かないって決めたんや。
まだ、空には会えないから―…。
まだ、姉弟に思えないから―…。
「光?タメ息ばっかついて…。ほんまに明日行かんの?何でなん?」
瑞希に聞いたのか、大和に聞いたのか知らないけど
妹(海)の結婚式って事を、何故か知っていた花に
『行かない』と告げると…「何で?何で?」の嵐。
『行きたくないから。』
「でも…この間から変やで?」
『うるさい!行かん言うとるがな!!』
こんなの、ただの八つ当たり。
そんなこと分かってるよ。
嫌って位に良く分かってますとも。
「もう…、後悔しても知らないんだから。妹でしょ?他人じゃないねんで?」
『いいんやって。ほっといてくれよ!!』
「分かった分かった。もう言わん。」
そう言って「はぁー…。」とタメ息をつく花は
呆れかえった顔をしている――。
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