ファンも聞きたくないだろう。俺の初体験の話なんて……
もし聞きたい奴が居ればすごい物好きな奴なんだろうな。



俺はそう思いながら仕方なくくじ引きを引くことにした。綾崎先輩の事だから、多分引くまでずっと待っているだろうから。



ゴソゴソ



「はい……」



「景ちん○だってさ!今のうちに、初体験か下ネタか……それとも、一発エッチな声でも出すか?」



なんて言いながら綾崎先輩は笑う。同じく、下ネタ系の話はわりと好きな神城さんも食い付いて来た。



彼女は同期だが、俺よりも年上だ。だから、やっぱり敬語になってしまう。