「景ちゃん!おはよー!」


同期の神城さんが、俺を見付けた途端元気良く声をかけて来る。その横には椅子に腰掛けた綾崎先輩が居た。



「景ちん!待ってたぜ?」


「先輩……」



ニヤニヤして言う綾崎先輩に俺は、思わず一歩下がった。



「神城さんは、おはよう……」



「うん!」



「綾崎先輩は……何かあったんですか?」



綾崎先輩は、箱のような物を持っている。



「景ちんさぁ引いて」



ずいっと箱を押し付けて来るのを避けると、また綾崎先輩は繰り返す。