ん?……



『お前が、俺様に楯突こうなんて甘いんだよ』



え?



『分かるか?お前の体はもう媚薬で言う事聞かねーんだって』



うわ……何このセクシーな声。良い声過ぎる。



『俺様に下さいって言えよ。たっぷりくれてやるぜ……んっ……フフ、もっとだ。言えよ……甘えろよ。そして、俺様以外見えなくなれよ』


誰だろう?



あたしは、辺りをキョロキョロ見渡す。すると、空き教室の隙間が少しだけ開いていた。



ガラリとそっと開ける。



え?!あの人って……同じクラスの渋谷景樹?!(しぶやけいじゅ)



そう空き教室で、セクシーな声で独り事のように彼は言っていたのだ。



片手には、台本か何かを持って……



そして、あたしの密かに好きなあの人だった。