「ちょっと絵梨助!」


「ん?何ルリちゃん」


あたしの肩をゆさゆさと揺さぶる子は、ルリちゃん。
ちょっと気が強いけど、多分可愛いと思う。



ツンデレが一番似合うんじゃないかなと密かに思ってる。
あたしが、思ってても意味ないけど。



「あの、別に一緒に帰ってやっても良いから」



「あ……大丈夫!あたし、一人で帰るのなれてるし」



「そうか、なら頑張れよな!」



「うん!」



ルリちゃんは、手を振りながら帰って行く。



ルリちゃんは、習い事をしているらしくて、毎日早く帰える。
それが、あたしに悪いと思ってるのかこうやってたまに言う。



大丈夫だよ。一人で帰るぐらい……



そう思いながらあたしは、教室を後にした。



そして……ふと気付いたあたしは、学校で迷ってしまっていた。