はぁ…はぁ…


ずいぶん走ったな…


だけど…あの場にはいたくなかった


「二葉???」

後ろから声


「遼…ちゃん…」

「どうしたんだよ…」

心配そうにこっちを見てくる


「何でもないよ…
心配しないで…?」

「好きな奴が泣いてて
心配しないわけないだろ?」


ドキッ


「なんか…あったのか?」


「なんでもないって…」

かまわないで…


「二葉…」


ギュっ


「りょ…うちゃ…ん…?」

気がついたらあたしは

遼ちゃんの腕の中にいた