しかも、先輩と挨拶交わしたり、話したりできるかもしれないのに…。



「…洋子?聞いてんの?」


そんな妄想を繰り広げていると、巧の声で一気に現実に引き戻された。


「…聞いてる」


聞いてないけど。


「じゃあマジいいの!?」


“いいの!?”って何が?


巧は超笑顔であたしの肩を掴んでいた。



「俺、嫌なところ全部直すし、洋子が好きなそいつより絶対いい男になるからさ、これからも俺と付き合ってよ」


いつの間に、そこま話進んでるの!?


ていうかあたし、先輩のこと好きだから無理だって


…言ったじゃん。