あたしの近くに女子サッカー部員が
立っていた。
これはまずい!何としてでも断らないと。
だんだん、こっちに近付いてくる。
緊張している様子で歩いてきたからこっちまで、緊張していた。どうしよう…。
「先輩〜!!」え?先輩?
という事は、私ではないって事だよね?
3人の部員が私の前を通りすぎて
高の前に立っていた。
真奈も口が止まっていた。
「あの…前から先輩とお話がしたいと思っていました。もし、よければメールアドレス書いたので、返事よろしくお願いします。」
部員の一人の可愛いらしい女の子が
言いながら、小さなアドレスを書いた紙を
両手で持ちながらお願いしていた。
高はかっこいいから、凄くモテる。
でも、どんなに高みたいな人が現れても、先生には敵わない。私にとって先生が1番だから。
「ごめん、俺はサッカーしか夢中になれないんだ。」
中学校の時から変わってない。
『俺はサッカーに恋してるんだ。』
高が言った事を思い出した。