「 真奈と空!」
後ろから大好きな先生の声が聞こえた。
「先生〜久しぶりっ!」
真奈は手を挙げて言った。
私はなかなか真奈みたいに馴染めなくて
こんにちは、と挨拶した。
「2人とも、ありがとな。突然で
びっくりしただろ? でも、お前達が
クラスの期待に答えてくれて、怪我した
生徒らも満足してると思う。
次も俺審判だからな。 最後まで
あきらめずに、全力で決勝も頑張って
くれよ!」
2人で声を揃えて「はい!」って言ったら、先生は ホントに気が合う2人だなって
言ってくれた。
先生が私を見ていて、何か伝えたいような顔をしていた。
私の勘違いかもしれないけど そう感じた。
2年生の時の、先生の体育の授業。
あの時みたいな、顔をしていた。
−あの時
先生を期待していた。
でも、生徒としての『可愛い』とか『優しさ』で、見られてるんだな、と思ったり…気持ちは複雑だった。
大好きなんだ。今は先生にやっと会えて安心してる。
でも信じる事って怖いよ。
だって…彼女居るって噂があるから。