俺は思いだしていた。

転勤になる前に、荷物の移動で 段ボールに
色々詰め込んでいたときの事。

この高校で俺と仲が良い教師の飯沢鷹也
に、 段ボールに詰めるのを手伝ってもらっていた。

あ、今更遅いが 俺の名前は 高橋聡。
この高校に勤めて 五年がたつ。

彼女はいない。 今年で30歳…
俺結婚できるのか?



俺大丈夫か?




鷹也は結婚して 子供も生まれた。
写真を見せてもらったんだ

赤ちゃんは幸せそうに寝ていて
両側に鷹也と奥さんが 赤ちゃんを
見守っている写真。


「俺もお前に負けない幸せ、頂くからな!!」

鷹也にゴミになった紙屑を 投げつけた。

「 あの子と…? 」