かなた「それから破綻した会社社長は悪に染まり、破綻した会社社長の妻は自殺。」
かなた「そんな光景を見て育ってきた息子の秀は、昔の生活を奪った取引先だった会社、つまり美瑠ちゃんの父上様を恨んだ。美瑠ちゃんを一部の記憶喪失に合わせた、秀自身の父親のようにね。」
かなた「それから美瑠ちゃんが取引先だった会社の娘だと知って、自分に惚れさせ散々美瑠ちゃんで遊んだあと捨てた。秀にとってはオモチャだったんだろう。」
美瑠『・・・ッ』
涙が溢れて止まらない。
あの時、本気で好きになってた私自身が悔しい。
かなた「本来は秀が一人でもっと遊んで美瑠ちゃんをボロボロにさせるつもりだった。しかし、美瑠ちゃんで遊んでいるうちに美瑠ちゃんの素直さを知って罪悪感を覚えた。だから、もう美瑠ちゃんと関わらないつもりだった。」
かなた「けれど、美瑠ちゃんの親友である莉奈ちゃんと遥華ちゃんがいるでしょ?その親友2人が秀にキレて転校させた。裕福な生活も奪われ、母親も奪われ、昔の父親も奪われ、最終的には自分が転校させられ友人まで奪われた秀は美瑠ちゃんへの本来の計画を続行した」
かなた「しかも、人数を大幅に増やしてね。」
かなた「アド変しても受信拒否してもイタズラメールは当たり前。美瑠ちゃんを誘拐した。誘拐して身代金を賭ける訳ではなく、身も体も精神をも共にボロボロにした、大人数で」
かなた「記憶喪失前に両想いだった男の子が、美瑠ちゃんがボロボロにさせられた事件の事を知ったんだ。」
かなた「事件を知った男の子は、例え美瑠ちゃんが自分の者ぢゃ無くても、美瑠ちゃんを傷付けた事に腹を立てた。なぜなら、中学入学してからも一日たりとも美瑠ちゃんを忘れた事はなかった。ずっと好きだったんだ。」
かなた「だから、その男の子は親友2人を連れて、美瑠ちゃんをボロボロにした秀達のグループをたった3人で潰したんだ。その頃、秀達のグループは最強で、秀達のグループに勝ったその3人は不良界の間で有名になった。」