「…らこ、…桜子っ!!!」


ぱしんっ



「いったいですわっ!!!何するんですの…っ!!!大宮…、血がっ…!!!」


わたくしは大宮の頬を叩いたことで目を覚ました。しかし、わたくしの目の前にいる大宮は、意識がなくなる寸前で、身体中から…、血が噴き出していた…。



「…よかっ…た。目…覚め…て…。」


「すぐ医者を呼ぶわっ!!!待ってて、必ず助けっ…」


…血の味がする。




大宮の口が私の口を塞いだ。振り払おうと思ったけど、大宮は怪我をしているから、上手く振り払えない。



…いや、これは口実ね…。ただキスが嬉しかっただけですわ…。離れたくなかったから…。




大宮の口が離れたとき、大宮はわたくしにもたれかかった。
いよいよ、大丈夫ではなかった。





「だっ…、黙って…聞いて…ほし…いんだ…。」







「えっ…??」








「俺は…、本当に…お前が好…きなんだ…。俺の…こ…と、中身ま…でしっ…かり…見てく…れたやつ…お前が…初めて…なん…だ。」









「そ、そんなことは、助かってからいくらでも聞いてやりますわ。だから、今は…」








「今じゃな…きゃダメ…なん…だ。今…お前に好…きだっ…て伝…えないと…………。」







「……大宮???いやあぁ、誰かっ誰か助けてっ!!!大宮、しっかりしてっ!!!お願い、大宮ぁっ!!!」